marinライフ

日々のてんてこまいを赤裸々に

シェル・コレクター読了

表紙の絵と
リリーフランキー主演映画化という見出しが気になり購入。

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短編集なのですが


一言で言えば




つまらないです。





でもそのつまらないという感想は



今の私にはつまらない


ということなのかもしれません。





それぞれのお話を読み終わった時


え?!どういうこと?!
結局どうなったの?!?!



と思ってしまいます。



でもそれって
どういう解釈をするか、物語の続きはどうなるのか
自分で考える余白がたくさんあるなぁと思います。




ひとつずつ謎が解けていって
あ!最後に出てきたあの人は実はあの時の........




っていうタイプの本と





漠然とふわふわ終わるタイプの本。





これは確実にふわふわタイプですね。





作者が外国人ということも関係しているのかな?
日本の作家さんとは趣が違うかなぁと思います。



あとは自然の描写がすごいです。
この本の8割が自然や動物の描写なのではないかと思うくらい。


調べてみると作者のアンソニー・ドーアさんは
オハイオ州生まれで現在もオハイオ州に住んでいるそうです。



納得。




アメリカは私の中で自然愛好家が多いイメージ。




世界遺産イエローストーン国立公園
ヨセミテ国立公園をはじめとした
桁違いに広大な自然遺産が多いし


手つかずの自然を意味する

【ウィルダネス】にこだわり


国立公園で起こった山火事も
あえて消化せず
自然にまかせるというのは

アメリカの自然保護活動の基本理念ですからね。






話が逸れましたが




本全体の8割が自然描写といっても
過言ではないくらいなので

とても美しい本でした。





中でも私が気に入ったお話は
【長いあいだ、これはグリセルダの物語だった】です。

グリセルダといういつも主役のような姉と
地味で冴えない妹の話。

私も二人姉妹の妹なので
どこか親近感を覚えたのかもしれません。



あとは最後のお話
【ムコンド】も分かりやすかったです。

このお話しがこの本の最後にあったことで
読み終わった後、あぁこの本いい本だったなぁと思いました。





今すぐにもう一度読み返したいとは思わないけど


何年か経ったら絶対に読み返してみようと思います。

その時はきっと、今とは違う解釈ができるのではないかなぁと
楽しみです。


私の他にこの本を読んだ方は
どういう風に解釈したのかな。

それぞれ全く違う物語がうまれそう!



聞いてみたいです。





読み手の知識や感情、想像力で
つまらない本にもおもしろい本にもなる



シェル・コレクター


気になる方は是非。